Xamarin 日本語情報

Xamarin(ザマリン) の代理店だったエクセルソフト田淵のブログです。主に Xamarin に関するエントリーをアップしていきます。(なるべく正しい有益な情報を掲載していきたいと考えていますが、このブログのエントリーは所属組織の公式見解ではありませんのでご注意ください)

Xcode 7 と Xamarin Studio Starter で1円も払わずに自作 iOS アプリを実機確認する (インスパイア記事)

こんにちは。エクセルソフトの田淵です。

Xcode7で1円も払わずに自作iOSアプリを実機確認する - Qiita を読みました。記事早いですね!

私も負けじと Xamarin Studio で Free Provisioning アカウントを使用したアプリのビルドを試しまして、無事出来ましたのでご報告です!タイトルがまんまインスパイアされていますが内緒です!(FumihikoSHIROYAMAさんすみませんw)

大前提・用意するもの

  • Mac 10.10.4 以上
    • こちら を見る限り Compatibility: OS X 10.10.4 or later とあります。
  • Xcode 7.0
  • Xamarin Studio 5.9.7
  • Xamarin.iOS 9.0.1.18

注) 2015/9/18 現在の最新 Stable です。

Xcode で Free Provisioning を用意してアプリを許可する

Xcode7で1円も払わずに自作iOSアプリを実機確認する - Qiita

を見ていただくのが早いですね。

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iOSMacFree となっていれば OK です。この Free をダブルクリックすると以下の画面になりますので、iOS Development を Create しておきます。

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後は Xcode で適当なプロジェクトを作成し、Free Provisioning のアカウントを Team に割り当てて、

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Fix Issue すれば OK です。簡単ですね。なお、アプリを作る際の Bundle Identifier が後で重要になりますので控えておいてください。今回は com.gmail.ytabuchi.xlsoft.MyApp としました。

2016/5/1 追記
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Xcode 7.4 では Bundle Identifier は自動になりました。Product Name の .(ドット)、_(アンダーバー)を含む特殊文字はすべて -(ハイフン)に自動変換されますので、使用しない方が良いです。

Free Provisioning の場合は、最初のアプリインストール後に、開発者を許可しなければいけないようなので、以下の画面が出てきたら、

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iOS 9 端末の 設定 > 一般 > プロファイル から該当アカウントを許可してあげましょう。

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これで、Xcode からの実機転送は確認が取れました。因みにですが、Free Provisioning で実機にデプロイ出来るのは、iOS 9 の端末だけのようです(詳細不明)。iOS 8.3 の端末にデプロイしようとしたら、以下のエラーが出ました。

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2015/9/18 追記:
@shohaga さんの [xamarin][ios]Xamarin.iOSで実機転送 - 日々のアレコレ(2015-09-17) によると、8.4 でも問題なく転送出来たそうです。私の 8.3, 8.4 の端末では上記エラーが出たので実際どうなのかは不明です。。すみません。

それではメインの Xamarin Studio をやってみましょう。

Xamarin Studio での作業

Xamarin Studio は Starter でログインします。Visual Studio でも同様の操作で Free Provisioning でビルド、実機にデプロイが可能です。

まだ Xamarin のアカウントを作っていない方は、こちら から適当なメールアドレスでアカウントを作成し、こちら から Xamarin をダウンロードインストールしておきましょう。

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プロジェクト作成

New Solution から新規プロジェクトを作成します。

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iOS > App > Single View App を選択して Next をクリックします。

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ここで、アプリ名を XcodeBundle Identifier で指定していたのと同じ com.gmail.ytabuchi.xlsoft.MyApp にします。(理由は後述)

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Xamarin.UITests を参照から外す

この章は Starter の方だけ行います。

Xamarin Studio でプロジェクトを作成すると、自動的に Xamarin.TestCould.Agent がパッケージに追加されますが、これがあると Starter のサイズ制限をオーバーしてしまいますw

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  • パッケージから Xamarin.TestCould.Agent を削除
  • AppDelegate.cs の FinishedLaunching メソッド内の #if ENABLE_TEST_COULD の部分を削除

しておきましょう。

軽くコーディング

準備が整いましたので、アプリを作ってみましょう。

例えば Storyboard にボタンを配置してダブルクリックしてイベントハンドラを作り、ViewController に用意された TouchUpInside メソッドに次のようなコードを書いたりします。

button.SetTitle("Xamarin!", UIControlState.Normal);

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こんな感じですね。さて!ではビルドしてみましょう。と言いたいところなのですが、一点 TIPS です。

TIPS: Provisioning Profile について

ビルド前に、プロジェクトを右クリックしてオプションを開き、ビルド > iOS Bundle Signing を見てみてください。ここで、先ほど Xcode で作った Bundle Identifier と違う名前でプロジェクトを作成してしまった場合、Provisioning ProfileNo matching profiles found とエラーになっているはずです。

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どうやら、Free Provisioning のアカウントではアプリごとに自動的にXcode で作成したアプリ専用の Provisioning Profile を自動で作成するようなのです。

Free Provisioning のアカウントで Apple Developer Center にログインは出来ました。が、Certificates, Identifiers & Profiles のメニューはありませんので、Provisioning Profile は Xcode で作るしかありません。

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また、恐らく Xamarin Studio でも作ることが出来ません。そのため、あらかじめ Xcode で作ったアプリの Bundle Identifier と同じ名前でアプリを作り、自動生成された Provisioning Profile を間借りする。という少しイレギュラーな対応を取る必要があります。

なので、同じ名前でアプリを作るという事になったわけですw

Xamarin Studio で Provisioning Profile が選択出来ていることを確認してください。

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iOS Simulator にビルド

問題ないですね。素晴らしい!

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iOS 9 実機にビルド!

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できました!!おめでとうございます!!

Xamarin 気になった方は

いかがでしょうか?Xamarin Studio Starter で無料で実機デバッグまでが出来ることが確認できました。C# でしかも無料で iOS アプリが書けるなんて!興味が湧いた方は、是非 ダウンロード(直接) / ダウンロード(弊社経由) して触ってみてください。 学習用リソースJXUG リンクページ に参考資料を纏めてますので併せてどうぞ。

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