こんにちは。エクセルソフトの田淵です。
やっと。ついに、Xamarin Starter が Visual Studio でも使えるようになりました。
Build 2015: Visual Studio Integration & Developer Celebrations | Xamarin Blog
目次
- Xamarin Starter for Visual Studio とは?
- 必要なシステム
- インストール
- 使い方 (Visual Studio 起動 ~ ログイン)
- ビルド
- Starter の制限について
- 制限は多いですが是非試してみてください
- Xamarin 気になった方は
Xamarin Starter for Visual Studio とは?
Xamarin は Starter / Indie / Business / Enterprise の 4つのエディションがあります。各エディションの違いは Xamarin のエディションについて - Xamarin 日本語情報 をご参照ください。
Starter はビルドするバイナリサイズに 128KB の制限がある無料のエディションです。今までは Xamarin 製の Visual Studio ライクな IDE、Xamarin Studio しか使えませんでしたが、やっと Visual Studio でも Starter エディションが使用できるようになりました。
Xamarin がどんな感じなのか、試してみたい方は是非触ってみてください。
必要なシステム
Xamarin ブログでは、Xamarin Integration in Visual Studio 2015 とありますが、私が試したところ、Visual Studio 2015 RC Community Edition と Visual Studio 2013 Ultimate で使えました。恐らく Visual Studio 2010/2012/2013/2015 の Express 以外のエディションで使用できると思われます。
インストール
既に Visual Studio Pro 以上がインストールされている方は Xamarin ダウンロードページ からインストーラーをダウンロードしてインストールするだけです。
Visual Studio 2015 RC をインストールして使う場合
まずは Visual Studio 2015 Downloads から Visual Studio 2015 RC をインストールしましょう。Community Edition でも大丈夫です。
Visual Studio 2015 だと Xamarin に必要な環境もすべてインストールしてくれますので楽ちんですね。
Android SDK、NDK も自動でインストールしてくれますが、既にインストールされている場合は (環境変数の ANDROID_SDK_HOME
を見るのかレジストリを見るのかは分かりませんが) インストール済みの SDK Path を参照してくれますのでこちらも安心ですね。
その後、Xamarin ダウンロードページ からインストーラーをダウンロードしてインストールしてください。
使い方 (Visual Studio 起動 ~ ログイン)
Visual Studio を起動して、Visual C# > Android > Blank App
から Android プロジェクトを作成してみましょう。MainActivity.cs
は普通に開きますが、画面ファイル Resources\lauout\Main.axml
を開くと次のようなメッセージが出ます。
Visual Studio で Starter エディションを使用するには Xamarin アカウントでログインする必要があるようです。 Xamarin アカウントをまだお持ちでない方は以下の手順でアカウントを作成しましょう。
Visual Studio メニューの ツール > Xamarin Account
で次の画面が表示されますので Log In
をクリックします。
次に表示される以下の画面で Create account
のリンクをクリックして任意のメールアドレスでアカウントを作成します。
今まで Xamarin を使用したことが無い方がログインすると評価版として動作します。つまり、最初の 30日間は評価版としてご利用ください。ということのようです。評価版はビルドしたアプリが 1日しか起動できないという以外は Business エディションと全く同じ全機能を試せますので、色々触ってみてください。
評価期間が切れた後は?
既に評価したことのある Xamarin アカウントでログインした方は、ツール > Xamarin Account
を開くと次のように TRIAL - EXPIRED という表記になっているはずです。
そこで、一度 Log Out し再度同じメールアドレスでログインしてください。そうすると、購入するか、Starter Edition として利用するか?を確認されますので、Starter を選択してください。
これでログインした状態で Starter を使用することが出来るようになります。
注意:
このログインが曲者でログイン後に再度ツール > Xamarin Account
を表示すると、すぐにTRIAL EXPIRED
になってしまいますので不用意に開かないようにしてください笑 その場合は再度 Log Out > Log In して Starter を選択すれば大丈夫です。
ビルド
試しに先ほど作成した Android アプリをビルドしてみましょう。実機でもいいですし、Visual Studio 2015 RC には Android Emulator for Visual Studio がインストールされるので
それでもいいでしょう。お勧めは Xamarin Android Player です。Starter エディションでも XAP が使えるっぽいので是非お試しください。
iOS アプリのビルドについて
Windows から Xamarin for Visual Studio で iOS のアプリをビルドするには Mac マシンの Mac Build Host に接続する必要があります。Mac 側も Starter として同じアカウントでログインする必要がありますのでご注意ください。
注意:
Visual Studio からビルドすると、ビルドエラーでTrial period has expired
となることが多いようです。Mac 側の Xamarin が Starter でなくなっていると出るようです。Log Out > Log In を Windows/Mac でちょくちょくやる必要があり少し面倒です。(すぐに直るとは思いますが…)
Starter の制限について
一応ですが 128KB 制限ってどれくらいなのか試してみました。
- Xamarin.Forms
残念ながら使えません。
- HttpClient
プロジェクトの参照から System.Net.Http
を追加してみます。
button.Click += async (sender, e) => { using (var client = new HttpClient()) { var str = await client.GetStringAsync("http://jxug.org"); Toast.MakeText(this, str.Substring(0, 400), ToastLength.Short).Show(); } };
Android で Toast を出してみました。
大丈夫みたいです。
ただし iOS プロジェクトだとダメでした。ビルド時の Linker の動きが違うのかもしれません。
- Json.NET
当然ダメですね。
制限は多いですが是非試してみてください
Xamarin Starter Edition サンプルアプリ のページの My StepCounter は本当に Starter で出来るの?という感じですし、頑張ればそれなりのものが作れそうです。(コード共有は難しいかもしれませんが…)
弊社でも QuickStart ガイドを公開していますのでこちらもやってみてください。
C# でモバイルアプリが書ける Xamarin がもっと広まると嬉しいです。
Xamarin 気になった方は
是非 ダウンロード(直接) / ダウンロード(弊社経由) して触ってみてください。 学習用リソース や JXUG リンクページ に参考資料を纏めてますので併せてどうぞ。
Xamarin の情報が欲しい方はこのブログも購読いただいたりすると嬉しいです。
以上です。